どんなに古くても現状では使用感が目立っても、あっ、この家は気持ちのいい家だ、って感じる物件があります。
そういうおうちはリノベーションが済んで実際に住まれてからお邪魔するとやっぱりとても居心地がいい。
この物件も、まさにそんな直感がありました。いいおうちになりそうな予感がすごくする…！

南向きの建物と、敷地の半分ほどのゆったりしたお庭。
すべての居室に南に開いた掃き出し窓があって、とても陽当りがいいんです。
長く使われてきただけあって、正直なところ使用感はすごくあります。
だけど…それを差し置いても、この明るさや家中を通り抜ける風のさわやかさには何にも代えがたい価値があるなぁ、と思うのです。

お庭は広いウッドデッキを作ったり、家庭菜園したりと夢のふくらむ広さ！

▼1階

立派な下駄箱のある玄関。

広縁のある二間の和室です。この部屋の気持ちよさったら！！

二間続きの和室を玄関側から。

この二間続きの和室の居心地良さは、2,600mmとちょっと高めの天井が要かも！
現代では2,400mm、ひと昔前の和室では2,200mmが標準的と言われていたことを考えると、4,50年前と思われる建設当時にはちょっと贅沢なつくりだったことがうかがえます。

和室の奥には広めの納戸が。和室ふたつとこの納戸をつなげて広いLDKをつくるなんてどうでしょう。

東側の4帖の和室。このお部屋が家中で一番陽当りいいかも！

新築にはない、古材ならではの艶と存在感。

キッチンにも大きな窓が。とは言えキッチンの場所はここにこだわらず大幅に移動するのいい！

きっとリノベでなくなっちゃうだろうけど…実はキッチンの隣にこんな井戸が残ってました。

トイレやバスルームなどの水回りはだいぶ古いので交換するのが良さそうですが、このかわいらしい小さな窓は残せるといいな…

木製の建具とすりガラス、現代には貴重です。

▼2階
2階部分は増築で、1984年に建てられたそう。
実はこの日は時々小雨がパラつく曇り空だったんですが、室内は1・2階ともにまったく電気がいらない明るさでした。

南東の角部屋。この部屋と隣の和室からバルコニーに出られます。

ゆったりしたバルコニーからはお庭が一望できます。

東西の和室。建付けの立派な戸棚は着物用に作られたようです。傷みが少ないのでこのまま使ってもいいかも！

同じ部屋をバルコニー側から。こちらにもクローゼットと押し入れが。

さて、建物の良さだけでなく、お伝えしておかなければいけないことも…！
この物件の土地は、いわゆる旗竿地と呼ばれる形状です。

赤い印がこの物件。右手の道路から、紫色の屋根のお隣さんの敷地の前の通路（この物件の敷地）を通ってお庭にたどり着きます。

この細長い通路の先にお庭と建物が。今はかなりオープンな通路ですが、木塀や生け垣などでプライバシーを確保したらすてきなアプローチになりそう。

機能性の高い新築ももちろんすてきですが、古民家には古民家だけの特別な良さがありますよね。
このおうちにはその古民家ならではの魅力がたっぷり詰まっています。
「古民家リノベ」って言葉に心が躍る方にはきっと気に入ってもらえるはず！

おまけ：徒歩1分のところに小さな公園があります。

▼この物件にちょっと似た間取りのおうちのリノベ事例です。リノベのイメージの参考になるはず！

［戸建］床の間がワークスペースに大変身。細部まで遊び心のある和洋折衷な住まい