旧三福不動産|小田原市にある不動産&リノベーションの会社

[サブリース]築80年超の店舗を再生して新たなお店がオープン

 
長年営んでいたご商売を閉じられる所有者さまより、先代から引き継いだ建物を残したいといただいたご相談です。所有者さまのご負担が少ない方法で解決し、現在では新しいお店が入って建物を活用しています。
 

 こんな物件でした

 
[種別]建物のサブリース
[場所]小田原市板橋
[建物面積]約132㎡
[建物]築87年(ご相談当時)の店舗
[ご相談の理由]高齢により閉業するが建物を残したい
 

 
板橋の「下田豆腐店」と言えば創業119年の老舗豆腐店。市内外の多くの人に愛されるお店でしたが、建物の所有者である3代目店主さまがご高齢のため2019年春に閉業されることになりました。これにともない建物をできるだけそのままの姿で有効に活用できるすべはないかと所有者さまよりご相談をいただいたのが始まりです。
 
建物は昭和7年に建てられた風情のある町家。建築当初は店舗兼住居、最近では店舗、加工場、倉庫として利用されていました。がっしりとした出桁造りの外観と、柱や建具の木材が美しく経年変化した内観がとても魅力的な建物です。
一方で水道管、電気配線、ガス管の老朽化やシロアリによる躯体の損傷など建物全体の痛みが激しく、賃貸できるようにするには大掛かりな工事が欠かせない状態でした。しかし一連の工事にかかる費用は、一個人である所有者さまが一度に負担するにはかなり大きい額です。
 

豆腐店が営業していた頃の店頭の様子。左手の倉庫は工事後の現在も物販コーナーとして活かされています。


営業当時に事務所だった部屋。趣あるこの雰囲気が魅力でした。


そこで所有者さまとご相談を重ねた結果、選ばれたのは「サブリース(転貸借)」で建物を活用する方法でした。
今回のケースでは弊社が建物を借り上げ、弊社負担にて必要な工事などをしたうえでここで開業したい方へ転貸する、という形を取りました。これにより所有者さまはこの建物の所有権を保持したまま、維持管理を弊社が担うということが可能になります。
弊社としても長い目で見れば家賃収入によって工事費の回収および収益化することができます。何よりも、長くこのまちで愛された美しい建物がなくなってしまうのはもったいない、この建物を次世代につなぐために力になりたい、というシンプルな思いがあり、このような方法で携わらせていただくことになりました。
 

「TEA FACTORY 如春園」店内。天井や建具、柱などは建築当時のままです。


現在、ここではお茶の工房とカフェ「TEA FACTORY 如春園」が営業中です。建物のたたずまいを気に入り、できる限りそのままの姿を活かしたいという思いで引き継いでくれた借主さま。外観をはじめ室内にも随所に昔の面影を残したスタイルで営業されています。
このリノベーション工事の設計・施工もすべて弊社で行い、所有者さまのご意向を確認しながら進めていきました。新しいお店には地域の住民の方も懐かしそうに立ち寄って行かれるそうです。所有者さまもよくお店に顔を出されいて、思い出の詰まった建物が活かされていることを喜ばれています。
 
●関連記事もぜひご参照ください。
閉業時:3月30日「下田豆腐店」様、閉店の日のこと。
募集時:[旧下田豆腐店]築87年、出桁造りの町家が生まれ変わるとき。
「TEA FACTORY 如春園」開業時:板橋にお茶工房兼カフェ「TEA FACTORY 如春園」がオープンします
  

 
古くてどうにもならないかもしれない、傷んでいるところはどうしよう…そんなご心配があっても、もし残したい建物をお持ちでしたらまずはお気軽にご相談ください。ご希望に合わせて活用のプランをご提案させていただきます。
 
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