旧三福不動産|小田原市にある不動産&リノベーションの会社

お祭り男子に聞く!お神輿の舞台裏と担ぎ手たちの想い

 
小田原最大級の伝統行事「松原神社例大祭」。古の時代から小田原市民に愛されるこのお祭りをどんな人たちが、どんなふうに、どんな思いで支えているか知ることができたら、もっと身近に、面白く感じられるのでは…と思い立って、お祭りやお神輿に詳しい御三方にお話を聞きに行ってみました。お祭りやお神輿の裏話を知って今年はちょっと通な気分でお祭りを楽しみませんか!
 

そもそも…「松原神社例大祭」とは?

毎年5月3〜5日の3日間に渡り開催。松原神社の本社(ほんじゃ)神輿、氏子町会と古新宿龍宮神社、千度小路龍宮神社、さらに子ども神輿なども含めると30基以上のお神輿、7台の山車(だし)が小田原のまちなかに繰り出す。神輿を担いだまま走って突っ駆ける「小田原担ぎ」と、かつて漁で使われた「木遣り唄」が唄われるのが特徴。
 

 

お話を聞いた人

生粋の小田原生まれ、小田原育ち!子ども時代からお神輿を担ぎ、現在は裏方として町会などの役員として活動されている皆さんです。
 
Kさん:チャキチャキのアニキ肌。次の世代に伝統を引き継ぎたい、と情熱を持って家族ぐるみで活動中。
Tさん:ちょっとコワモテだけど地元愛が深く、地域のイベント運営などにも中心メンバーとして参加。
旧三福不動産・山居:起業のきっかけは「まちに活気を取り戻してお祭りを再び盛り上げたい」。
 
並々ならぬお祭り愛のある御三方にあれこれ聞いてみよう!
 

『いつから準備してるの?』

複数台のお神輿が合体して突っ駆けるのも見どころ!


旧三福不動産(以下、93):今年も5月3日から3日間、例大祭が開催されますね。お祭りの準備はいつ頃から始まってるんですか?

Kさん(以下、K):いやいや…あのね、“いつから”とかないのよ、お祭りはもう5月6日から始まってるの!

山居(以下、山):わはは、そうとも言えるな〜。決めなきゃいけないことがたくさんあるもんね。壊れた提灯を修理したり、うちの町会は今度衣装を半纏(はんてん)から浴衣に変えるからその相談したり。

Tさん(以下、T):そうだよね、大きなイベントだからやっぱり各町かっこいい装いで張り合いたいわけ。勝ち負けじゃないんだけどこの3日間はライバルなんだよね。だから準備も入念なの。

93:練習もあったりするんですか?

K:大人のお神輿は特に練習することはないけど、子ども神輿を担ぐ子たちは事前に木遣り(お神輿を運行する時に唄う唄)の練習するよな。山車(だし)のある町会は一年中お囃子の練習してるよ。

93:あ、公民館から祭り囃子の練習の音が聞こえてきたことあります!

T:お祭りの1ヶ月前くらいからはお神輿を磨いたり、直前になると、神酒所(みきしょ:本社神輿を迎えるための祭壇を設ける場所)を設営したり氏子町内の道路にしめ縄を張ったり…正直めちゃくちゃ忙しいよ。それ以外にも神社への奉仕活動や話し合いもあるからね。

山:そうそう、平日の夜に仕事が終わってから会議したり、土日返上で準備したり、俺たち結構頑張ってるよね(笑)。
 
*お祭り当日の様子は、2025年の例大祭開催後に「レポート編」としてくわしくご紹介します!
 

『“お神輿の担ぎ手減ってる問題”は小田原にもやっぱりある?』

(2024年に行われた、松原神社明神會による30周年記念渡御の様子)


93:お神輿の担ぎ手が減っていて全国的に課題になっている、って聞いたことがありますが小田原もそうですか?

山:小田原のなかでも地域差があるよね、特に子ども神輿は。マンションが多い町会なんかは子どももたくさんいるし。

K:そうなんだよな。あとは子ども神輿だと小学生のうちは子ども会のイベントみたいな感覚で参加してくれるんだけど、小学校を卒業してからも情熱を持って参加し続けてくれる家庭って昔よりは減ってきちゃったよな。

T:そうそう、だから『万年サマーフェスティバル』(*万年地区の町会が合同で開催する夏祭り。青物町商店街が会場)を開催したり、お神輿以外にも子どもたちにとって良い思い出をつくって育った地域に愛着を持ってもらえるように年間通して活動してるんだ。そういう子たちがずっとお神輿に参加し続けてくれたり、一度小田原を離れても戻ってきてくれるような地域にしたいよね。

K:そうだよな。全国的にはお神輿の同好会みたいなところから担ぎ手の助っ人を呼ぶこともよくあるみたいだけど、地元の神様のお祭りなんだから、ちゃんと地の人たちを掘り起こしたいよな。
 

『お兄さんたち、なんでそんなにアツいの?』

大きな山車(だし)も登場します


93:さっきからお聞きしていると、皆さんこの例大祭に対してめちゃくちゃアツいですよね?!その情熱ってどこから来てるんでしょう?

K:いやぁ〜、それはもう楽しいからだろ!

T:うん、なんだかんだ言ってみんな自分の町会が好きだよね。やっぱり拠り所というかさ。今は市外に住んでる幼馴染たちがお祭りのときにお神輿担ぎに帰ってきてくれるのも嬉しいし。

山:俺も地元が好きだけど、それってお祭りが好きだからかもしれない。お祭りがあるから健民祭(*年1回開催される氏子町会対抗の運動会)も盛り上がるし、地域の防災訓練もちゃんとやるしね。

K:これからは若い人たちを育てていかないとな。お祭りって神様のためのものだけど、人が担ぎ上げるからお神輿が成り立つわけで、それって結局人の思いがあるからでしょ。だからこれからもお祭りを続けるには人を大切にすることが一番大事なんだよな。


多くの人を魅了する松原神社例大祭。お話を聞いて、地元愛の深い皆さんが多くの時間とエネルギー、情熱を注いでその伝統を繋いで来られたことがよくわかりました。このアツい想いを感じながら見る今年のお神輿は、さらに感動が増しそうです。
お祭り当日の様子は、2025年の例大祭開催後に「レポート編」として改めてご紹介します!どうぞお楽しみに。
 
▼松原神社擁する「青物町と宮小路」エリアのご紹介もあわせてどうぞ!

気になるエリア“青物町と宮小路”。その魅力とこれからの姿