[店舗]風格ある町家造りを継承した、本格派の紅茶カフェ。『TEA FACTORY 如春園』
板橋で地元の方に長く愛され、店主さまのご高齢により2019年春に閉業された「下田豆腐店」。その町家造りの建物を存分に生かし2020年春、紅茶の製造工房・販売・カフェのお店「TEA FACTORY 如春園」に生まれ変わりました。
リノベーション後
リノベーション前
間取り
Before
After
●主な変更部分
・畳を撤去し、床下地の交換とフローリング貼り
・長屋の造りで建物の表と裏にしか窓がないため、客室に窓を2カ所新設
・キッチン室を飲食店営業のできる厨房へ改修
・土間に製茶工房と物販スペースを区切るためのガラス戸を取付
・水回りの間取り変更、シャワールームを新設
>>もともとこんな物件でした
以前は老舗豆腐店として使われていました。昭和7年に建てられた、立派な出し桁が美しい町家造りの建物です。
お豆腐を製造販売していた広い土間と、経年変化し趣のある引き戸や欄間が美しい居室がとても魅力的でした。
ご高齢により閉業された店主さまから、愛着のあるこの建物を出来るだけそのままの形で活用できないかとご相談をいただき、旧三福不動産がサブリースするという形で賃貸募集を始めました。(賃貸募集に至るまでの経緯はこちら)
>>こんなオーダーをいただいていました
うなぎの寝床状の奥へ長い造りのため、通りを歩く人がお店の中を覗きやすいように、店内の見通しを良くしたいというイメージをいただいていました。また、窓を取り付け店内を明るく、通気も良くしたいとのご要望もいただきました。もともと浴室のない建物でしたが、茶摘みの作業などで汚れた体を洗うためのシャワールームの設置もご希望でした。
>>こんなお店になりました
続き間だった和室は畳を撤去し床の下地を交換して、掃除のしやすいフローリングの客室に。落ち着いた色合いに塗装した無垢フローリングのため、築87年の古い柱や欄間にも良く馴染みます。客室と厨房内にガラス窓の新設、客室内の壁を一部壊しガラス張りに交換、通りに面した引き戸も曇りガラスから透明ガラスに交換するなど、随所に明かりとりを作ることで、室内の見渡しの良さと採光・換気問題をクリアしました。
以前のキッチン室は飲食店営業のできる厨房に。大工さんが作ったカウンター越しにお客さまに気を配りながら調理ができる設計です。オーダーメイドのガラス戸の食器棚には、素敵な茶器が並びました。
お豆腐屋さん時代、豆腐づくりをしていた広い土間は製茶のための工房に。衛生管理のために物販スペースとの間に取り付けた大きなオーダーメイドの引き戸はガラス製にしており、珍しい機械を使う製茶の作業風景を気軽にお客さまが見学できます。
>>こんなふうに営業されています
お店をオープン後、下田豆腐店の常連だったお客さまや、お店がどのように変化したか興味を持って足を運んでくださる方がたくさんいて、新規開業にあたり、この物件だったからこそのやりやすさを感じているという施主さま。大きな機械を置ける工房と飲食スペースが並存できるところや、収納スペースの豊富さなど古民家ならではの間取りや建物の味わいの良さも気に入っているそう。
古い引き戸をそのまま残しているために感じる扉の開閉や床の歪みなど多少の不便さを、それも愛嬌 とおっしゃっており、建物を大切に使いながら営業されています。
>>施主さまより、こんなお声をいただきました
「旧三福不動産を選んだのは下田豆腐店さんの物件を扱われていたのがきっかけ。小田原の街の再活性化への取り組みに賛同でき、親身に手取り足取り、開業準備(公庫申請の相談、保健所の対応、その他諸々)のエスコートをしてくれた点が、初めてのことばかりだったので非常に助かりました。おんぶにだっこでした。
設計もこちらの希望を汲み取って頂きやりたいことの半分は実現できています。残りの半分はこちらの今後の努力です。」
■TEA FACTORY 如春園
住所)小田原市板橋636
営業時間)11:00~17:00
定休日)日・月曜日(新茶の時期は不定休)
Facebook)https://www.facebook.com/joshunen/
公式ホームページ)https://www.joshunen.jp
▼「TEA FACTORY 如春園」オープンまでの関連記事です。あわせてご覧ください。