この川沿いの平屋に住み始めてから、地に足をつけるとはこういうことなのか、と知った。
家の一歩外に出れば緑があり、川のせせらぎが聞こえる。道ばたの草花が季節を教えてくれる。夫はやるやると口ばかりだったランニングを始めたし、私も愛犬とのお散歩時間がいつの間にか長くなった。
暮らしが素朴になるほどに、こころはどっしりと落ち着いて、身体は健やかになってきたような気がして。東京のマンション暮らしも楽しかったけど、今はこのシンプルな毎日が愛おしい。
　



こんなのどかな風景だけど、実は駅徒歩5分というギャップも気に入ってる。駅周辺にはスーパーも銀行も100円均一もあって、案外飲食店も多いから日常的な買い物には困ったことがない。
　

私はフリーランス、夫はリモートワークで東京での仕事はそれぞれ週に1,2回ほど。最寄り駅の大雄山線「大雄山」駅から小田原駅まで電車で24分、小田原から品川まで新幹線で27分。出社日や打ち合わせの時は片道1時間ちょっと掛かるけど、ほとんど座れるからあまり苦に感じたことはない。
　







見る前は、戸建で1LDKってちょっと変わってるね、なんて夫と言っていたけれど、実際に見てみたらすぐに大好きになった。リビングや洋室だけじゃなく洗面室やバスルームもゆったりしていて、ひとつひとつの空間が贅沢な広さ。この広さのおかげでリビングと洋室に夫婦それぞれの仕事用のデスクを置くことができて、日中はおのおの集中して仕事をしてる。
　




同じ面積でも、2LDKなら私たちはここには住まなかったかもしれないなぁ。平屋だから、年を重ねても安心して暮らせそうなところも大きな決め手。ここを終の棲家にすると決めたのだ。
　
都心部に暮らしていた時には駅徒歩5分でこんな静けさは考えられなかった。でも今は、鳥のさえずりとか登下校中の子どもたちの笑い声を優しい日常のBGMとして楽しんでいる。この素朴な暮らしを重ねていけるということが、今の私の幸せ。

［文・寺田］

▼ほぼ同価格帯で大磯にも緑に囲まれた住まい、あります

緑に囲まれて、コンパクトに暮らす。