晴天の澄んだ空を背負った姿が凛として美しくて、ひととき見惚れてしまいました。ここは「こんな邸宅に暮らしてみたい」のひとつの理想的な姿かもしれません。
　

静かな高台に建つゆったりした平屋。南側に並ぶ掃出し窓が室内とお庭や空、景色とを程よく繋げて陽と風を上手に取り入れてくれています。どのお部屋も明るく、すぐ外に出られる開放感はどこか旅館のような雰囲気。
500㎡を越える庭の向こうには箱根の山々の緑と遠く相模湾が広がって、ここでの四季はどんな表情を見せてくれるんだろう？と季節の移ろいが楽しみになってきます。濡れ縁を新たにしつらえて、そこに腰掛けてのんびりとお庭を眺める…なんて穏やかな休日もすてきです。
　


室内は、とことん無駄の削ぎ落とされたシンプルなしつらえ。いつもなら職業病でリノベーションで何かプラスαできないかな？と考えてしまうことが多いのですが、この物件に限っては質実な美しさをこのまま活かしたい、と思ってしまいました。それくらい完成された世界観のある邸宅です。
　












立地の面を見ると、坂を登った高台にあるので正直なところ便利な場所とは言い難いかと思います。バスで10分で小田原駅へアクセスできますが、朝8時台を除いては1時間に1本のバスしか通っていません。ですが、そんな立地だからこそ、この眺めの良さと閑静さが味わえるんですよね。車やバイクでの移動に慣れている方なら、不便さを補って余りある魅力的な住まいなのではないでしょうか。
実は現状では敷地内に駐車場はないのですが、現在倉庫のあるあたりを駐車場へ作り変えることができます。
住居としての使用はもちろん、別荘として非日常を味わいつつ使用しない時には民泊で貸し出すにもとてもいいと思います。このJapanese taste溢れるヴィラは、海外からのゲストの方にも絶対に喜んでいただけるはず。
　
日本家屋ならではの凛とした強さと美しさ、そして四季折々の自然を感じられる住まいです。心穏やかにすごす日々をぜひここで。

［文・寺田］

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