小田原市蓮正寺にあるイタリアンレストラン「Cuore Ricco（クォーレリッコ）」。旬のお野菜をおいしく食べられると評判の人気店です。実はこの建物は、もともとは長く空き家になっていた住居でした。住宅街の真ん中にある古い空き家がすてきな古民家レストランとして再生した事例です。
　

こんな物件でした

　
［種別］賃貸
［場所］小田原市蓮正寺
［建物］築50年超の木造平屋
［ご相談の理由］空家のままになっている建物を賃貸したい

　

　
この物件を賃貸に出したいとご相談くださったのは、所有者さまの息子さんでした。所有者さまがご親族から相続したあと10年ほど空き家になっていた住宅で、定期的に掃除などに通って息子さんが管理をされていました。
特に必要には迫られておらず、所有者さまご本人は当初ここを貸したり売ったりするというイメージはまったくなかったそう。
　
ご相談のきっかけは、息子さんがお仕事を通して小田原の空き家を取り巻く状況について知ったことでした。
まちなかにはたくさんの空き家がある一方で、その多くは市場には流通していません。物件を買いたい、借りたい、という人たちは増えているのにも関わらず、物件が行き渡っていないのが現状です。そのもったいない状況に触れたとき、まずは自分たちの空き家も必要な人に使ってもらいたい、とご相談いただいたのです。
息子さんは子どもの頃によくこの建物に遊びに来ており、親しみのある建物をまた誰かに使ってもらえれば、というお気持ちも後押しになったようです。
　

当初、所有者さまご家族は当然また住居として使われるものだとイメージされていたそうですが…弊社からのご提案は、店舗としての再生でした。
このような古い民家には、実は開業希望者の方から店舗として使いたいという需要が多くあります。
所有者の方から見れば“古ぼけた普通の家”というふうに見えたとしても、若い世代からはレトロな雰囲気が魅力的、と思われるのです。
特に弊社はこれまでも古い建物を店舗として工事する機会が多く、そのような開業希望者さまが集まっています。（店舗工事事例）
　
この物件も古民家でレストラン開業を目指す方へご紹介したところ、すぐに気に入ってもらえました。
所有者さまご家族はまさか飲食店にしたいという人が現れるとは思っておらずビックリしたそう。
　

住居を店舗として貸すことのメリットとして、所有者さま側の費用負担が少なく済むという点があります。
一般的に、住居として賃貸するためにはすぐ暮らせるように内外装の工事をする必要がありますが、店舗の場合は、お店のコンセプトや必要な設備に合わせて大部分を入居者さまの負担で工事を行うためです（水道やガスなどのライフライン工事や最低限の安全確保にまつわる工事は所有者さまの負担になります）。
ただし、今回の物件についてはかなり古く痛みもある状態からの工事スタートとなったため、通常入居者に課される「原状回復義務（借りた時の状態に戻して返す義務）」は免責としました。万が一現入居者さまが退去される場合には、入居者さまは再度の費用負担なくそのまま退去でき、所有者さまは当初よりきれいになった状態で建物が戻ってきます。
　
これらの点もご説明しご納得いただいたうえで、無事ご契約となりました。
その後、所有者さまには古い塀の撤去や下水の接続工事（浄化槽を本下水に変更）の費用をご負担いただき、それ以降の内装、外観、外構の工事は弊社の設計施工と入居者さまのDIYで行いました。
これまで古民家を多く工事してきた実績を活かして、躯体の補強をしながらその建物の持ち味、面影を残して再生していきます。
　


この建物でオープンしたお店「Cuore Ricco」は住宅街のなかという特殊な立地でありながら、開業以来ファンを増やし続けて営業しています。新型コロナウイルスの影響もありながら、まちの人たちに愛される客足の絶えないお店になりました。
所有者さまご家族も、愛着のあった建物がまちに開かれてにぎわいが生まれたことを喜んでくださっています。
　
▶「Cuore Ricco」さんの工事事例もあわせてご覧ください。

　

　
長く空き家になっている建物をお持ちですか？その建物を必要としている方がいるかもしれません。大事に使い継いでもらう方法をご提案します。まだどうするか決めかねている、という方もまずはお気軽にご相談ください（ご希望のない限り、ご相談後にこちらから営業のお電話などはいたしません）。
　
　
お問い合わせはこちらのフォーム、またはお電話（0465-24-9329）でもお気軽にどうぞ。
　

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