旧三福不動産|小田原市にある不動産&リノベーションの会社

[小田原ごきげん暮らし]県内外から仲間が集う、築50年超の古民家で暮らす

 
この連載では、ぼくら旧三福不動産で仲介させていただいたお客さまのその後のごきげんな暮らしをご紹介しています。今回ご登場いただくのは、築50年超の古民家をちょっとリノベーションしたおうちに県内外からの仲間が泊まりにやってくる、太田菜穂さん(1枚目の写真は夫の翔平さんと)。小田原には案内したい場所やみんなで遊びに行ける場所も多くて、なかには何度も通ってくれる“常連さん”もいるんだとか。でもその通っちゃう理由って、小田原の魅力だけじゃなく太田さんの人柄も大きいんだろうなぁ。チャーミングな笑顔の彼女に、小田原での仲間との時間、これからつくっていきたい場所のことなどを聞きました。
 
小田原へ越してくる前は、出身地も勤務地も東京だったため都内に住んでいた太田さんですが、年々都会に暮らす利便性よりも、人の多さや空気の悪さなどデメリットを強く感じるように。結婚を機にもう少し田舎な場所へ転居しようと決めました。都内へ通勤できることがわかっていたこともあり、夫の出身地である小田原を最有力候補に物件探しをスタートします。
 

ご近所さんとも馴染んで、今ではすっかり小田原の人。


 
理想のマイホームは「人を迎えられる古民家」。太田さんは都内に住んでいた頃に長野にあるゲストハウスが大好きで頻繁に通っていたそう。そこで女将役を務めた居酒屋スタイルのイベントが楽しくて、人が集まって楽しくすごせる場をいつか自分でもつくりたいと考えていました。
そして太田さんはあえて古い木造アパートを探して住んでいたというほどの古民家好き。長く住むなら古民家に、というのも大事なポイントでした。旧三福不動産のことも「小田原 古民家」とネット検索して見つけてくださったそう。実際に相談してみて、古民家を価値あるものとして扱っている姿勢と、住宅ローンのことまで詳しく教えてくれるスタイルに惹かれてこの不動産屋さんで、小田原で家を決めようと思った、と聞いてうれしい限りです。
 
いくつか内見するなかで購入を決めたのは、築50年超の昭和の味わいが残る古民家。リノベーション工事ではできるだけ元の雰囲気を残したいとご相談いただき、あるものを最大限に活かしつつ住みやすさをプラスする形になりました。いさぎよいフルリノベーションも面白いですが、元の建物を大切に住み継ぐのもまた古民家の楽しみ方です。もともと付いていた懐かしい雰囲気のペンダントライトなども気に入って、今でもそのまま使っているのだそう。
 

内見のあとすぐには決められなかったものの、昭和の雰囲気が「なんか好きかも…」と忘れられずずっと気になっていて購入に至りました。


 
こうして太田さんご夫妻の小田原での暮らしが始まりました。ちょっと想定外だったことが、ご近所付き合いの楽しさだと言います。普段からちょっとした立ち話をしたりおかずをおすそ分けしてもらったり、いつも親切にしてもらうそう。
太田さんが住んでいるのは、昔から暮らす人の多い下町風情の残るエリア。小田原市内でもご近所とは挨拶程度、というところも多いですが、ご自身で望めばまだこんな昔ながらの楽しいご近所付き合いができる地域も残っています。
 
暮らしが落ち着いてきたころ、民泊の許可を取ってゲストを迎え始めました。当初は一般の方も受け入れる予定でしたが、直接の知り合いだけでこじんまりやるほうが自分自身気負わず楽しくできて暮らしにも合っているとわかってきて、早い段階で知人限定にシフトチェンジ。通っていた長野のゲストハウスで知り合った常連仲間を中心に、県内外から馴染みの人たちが通ってくれるようになりました。何度も来る人のなかにはご近所のお店などを自分で開拓して太田さんに教えてくれる人まで現れて、それぞれが自由に小田原を楽しんでくれています。
 
太田さんちの民泊は、おうちに泊まるだけではなくて、次第に「フォレストアドベンチャーで遊ぶ」「最乗寺へ参拝」「高麗山(大磯)で山登り」などイベントを企画してそれに合わせていろいろな人に声をかけて泊まってもらうスタイルに進化していきました。こんな大人の遠足みたいなイベント、楽しそう!「初めて会った人同士でもなぜか気づいたら仲良くなってて」と笑う太田さん。それってまさに太田さんが思い描いていた、人が集まって楽しくすごせる場そのものです。
 
こんなふうに季節ごとにあちこち遊びに行ける場所があるというのも小田原の大きな魅力。近隣地域も含め山も海もあって自然を楽しめる場所がとても多く、アウトドア派の方も楽しい週末をすごせます。太田さんのお気に入りは、小田原駅から大雄山線に乗って終着駅にある「最乗寺」。守護神として天狗が祀られていて、広い敷地内にある堂塔が美しいお寺です。特におすすめは新緑がきれいなゴールデンウィークの時期だそう。他の観光地と違って混んでいないのでブラブラとお参りするだけでリフレッシュできて、大人がゆっくり過ごせる場所です。
 

太田さんが撮影した4月の最乗寺。映画の世界に迷い込んだような美しさ。


 
新型コロナウイルスの影響もあり、2020年春から民泊はお休みしています。実はこれから新たにやってみたいことがあるそう。ふだん子どもと関わるお仕事をしている太田さん、いつか子どもがひとりでも来られるカフェをつくりたい、と構想中です。大人が来られる時間もあって、その場では子どもも大人もみんな対等、そんな場をつくれないかと模索しています。ここに来ることが楽しみでちょっと頑張れる、子どもにとっても大人にとってもそういう居場所にすることが太田さんの目標です。
 

チャンスが来たときにすぐに動けるように、とつくりたい場のイメージをイラストで具体的に描いています。


 
自分がしたいことをまっすぐに、気取らずに、太田さんと話していてそんな印象を受けました。太田さんがつくる次の場がどんなところになるのか楽しみです。いつか皆さんが足を運ぶ日も近いかもしれません。
小田原に魅力的な人が集まってくるのはなぜだろう。魅力的な人がもっとのびのびしていくように見えるのはなぜだろう。このまちはどんどん楽しく、いきいきとしていっているように思います。
 
『小田原ごきげんぐらし』では引き続きお客さまと物件のすてきな出会いをご紹介していきます。みなさんのおうち探しにわくわくをプラスするお手伝いができれば嬉しいです。