柱に残る小さな傷、職人技の光る和の意匠、年月を経て艶の増した床板…
古民家には、新しい建物ではちょっと醸し出せない独特のやわらかさがあります。歳月を重ねてきたその優しい手ざわりこそが、皆さんの心を惹きつけて止まないのだと思います。
　

そんな手ざわり感のある古民家をお探しの皆さま、ずいぶんとお待たせしてしまいました。久しぶりに古民家、しかも平屋をご紹介できることになりました。ぜひあなたの理想の古民家ライフを思い描きながら読み進めてください。
　
このおうちの主役はきっとここ、南西の角部屋。L字の掃き出し窓からゆったりと風と光が入って、暮らす人をふわりと包んでくれます。現在は南側が空き地、西側は駐車場のため平屋ながら開放感があるのもいいんです。
　




LDKという概念が日本に浸透してもう長いですが、この部屋にはシンプルに「居間」だけの機能を持たせて、家族がのんびりするための空間にしたら…なんだかそれってとても贅沢なことのように思います。あえて畳のままにして、床でゴロゴロしたり広縁に椅子を出して本を読んだり…大切な家族とリラックスできる空間になるはず。
　
それ以外のお部屋は、ライフスタイルや暮らしの優先順位によって間取り変更も積極的に考えたいところ！ダイニングキッチンと、ふたつの和室にひとつの洋室。そしてバスルームとお手洗いは比較的新しい設備になっています。
　





ちなみにこの掃き出し窓の向こうは小さなお庭になっているのですが、床が高く上がっているため窓から地面までは1m以上あります。思い切って掃き出し窓に合わせたウッドデッキを作るか、階段をつくってお庭へアクセスしやすくすると敷地が有効活用できそうです。
　





現時点では敷地内に駐車場がありません。ただ、西側のお庭になっているエリアが幅約2.3mあるため、ブロック塀を解体すれば軽自動車やコンパクトカーなら停められるようになります。
　


さて、ここまでの写真でお気づきの方もいらっしゃるでしょうか。このおうちの真横には新幹線の高架橋が建っていて、居間の窓際に座るとこんなふうに見えます。
　

ピークの時間には５分に一度ここを新幹線が通ります。思ったほどはうるさくないかもな、というのが現地での感想でしたが、ここは皆さまの実際の体感にお任せしたいところ。ただし新幹線が通らない時はとっても静かでした。
　
最後にお伝えしておきたいのは、小田原で一番大きなショッピングモール「ダイナシティ小田原」まで徒歩3分（約220m）ということ！日常的な食品からお洋服や雑貨まで一通りのお買い物がここだけで完結します。古民家暮らしだけど実は便利な毎日、というのも推しポイントだったりします。
　
古民家である以上、やはり快適に暮らすためには相応の手直しは必要になりそうですが、時を越えた美しさを活かして古民家で暮らしたい、そんな憧れをこの物件ならきっと叶えてくれるはずです。リノベーションのご相談も承ります。ぜひ一緒にワクワクしましょう。

［文・寺田］

▼同じく鴨宮エリアにゆったりお庭付の中古戸建ても！

季節を感じて、豊かなガーデンライフを