旧三福不動産|小田原市にある不動産&リノベーションの会社

[店舗]趣き100年前のままに。心安らぐレトロな洋館カフェ『薬膳喫茶KURA』

 
箱根板橋の旧東海道沿いでひときわ目を引く洋館が、ゆったりくつろげるカフェ『薬膳喫茶KURA』として生まれ変わりました。文化的にも価値のある建物の魅力を最大限に活かした、飲食店店舗工事の事例です。
 

完成後

 
▼1F・外観

 


  


 


 


 


▼2F

 


  

工事前

 


 

間取り

2Fは大きな間取り変更がないため、1Fの間取図のみご紹介します。
  

 


>>もともとこんな物件でした
昭和初期に左官屋の棟梁が自宅用として作った洋風住宅で、「朝倉邸」として多くの人に親しまれていました。そこかしこに施されたクラシカルな意匠が印象的で、まるで文化遺産のような佇まいです。一時は取り壊しも検討されていましたが、貴重な建物を次代へと残すべく、修復保存されることに。
店舗として再生するにあたっての思案どころは、限られたスペースの中での飲食店用の厨房の配置や、少ない収納をどうカバーするかなどの空間レイアウトでした。また全体的に強く痛んでいたガラス窓の補修には、繊細な職人仕事の必要性を感じました。
  
>>こんなオーダーをいただいていました
「客席はゆったりとくつろげるスペースにしたい」「厨房とは別にクラフトコーラ用の製造室がほしい」「気軽に入りやすい物販スペースがほしい」とご要望がありました。外観、内装ともに、できる限り元の建物の雰囲気を損なわない改修をご希望されていました。
  
>>こんなお店になりました
建物が持つノスタルジックな雰囲気を大切に活かしつつ、飲食店としての機能もしっかり備えた、心安らぐカフェになりました。異国情緒あふれる外観は最低限の補修のみを行い、左官屋さんの技が光る美しい天井のレリーフやレトロタイルが魅力的な玄関はほぼ全て当時の状態を残したことで、長い年月が醸し出した重厚さを感じることができます。
  

 


1階は畳をフローリングに変え、ゆったりした客席空間を確保しながらも飲食店として営業するための機能を追加しました。靴を脱いでエントランスを上がった先には、薬膳茶や焼き菓子、コーラなどを陳列できる物販スペースを設置。押入れの一部や床の間を活用した客席は、半個室のようなしつらえになり特別感のある空間に仕上がっています。
  

 


かつての浴室、台所、家事室は解体し、厨房とクラフトコーラ専用の製造室、トイレに作り変えました。
また収納スペースを確保するため、室外にあった簡易的な物置きを壁で囲って雨風をしのげるよう改良し、冷蔵庫を置くことのできるストック貯蔵庫に。2階のトイレを解体して押入れと繋げたスペースも、スタッフの控室として利用するとともに、少なかった収納の補填となっています。
  
2階は間取りはそのままに、聚楽壁(じゅらくかべ:伝統的な和風の土壁)の塗り直しや畳の入れ替えなど最低限の改修に留めました。美しく経年変化した柱や、今では見られなくなった古いタイプのスイッチパネルなどをそのまま活かし建築当時の時代感を大切に残しています。痛みや強く破損もあったため一部塞がれていたガラス窓は、職人の手により丁寧に交換され美しい光が差し込むようになりました。
  

 


アンティークな風合いの家具や調度品は施主様が選び抜いたもの、空間に馴染むヴィンテージ北欧照明は、ご近所のお店「Nordisk Lys(ノルディスク・リィス)」さんによるセレクトだそう。建物の和洋折衷な雰囲気とマッチして、趣深さが一層増しています。
  
>>こんなふうに営業されています
「おばあちゃんの家に来たかのようで」とリラックスして長居される方も多く嬉しいという店主さま。古い建築好きの方を筆頭に、老若男女幅広い世代のお客さまが来店され、すでに何度もリピートされている方もいるのだとか。かつて住宅として使われていた時代の「朝倉邸」を知る方々からは「昔の面影がしっかり残っている」と喜ばれ、各々の思い出話にも花が咲くそうです。「時を超えて、再び人が集まり、愛される場所になっている」とお話しくださいました。
  
>>店主さまより、こんなお声をいただきました
「古い物件をうまく活用している実績を見てきたので、旧三福さんに任せれば間違いないと思っていました。仕上がってみると、古い建物の持つ魅力を想像していた以上に引き出してくれていました。古いまま残すべきものと、新しくすべきものの判断が的確であったことが素晴らしいと感じています。お客さまからも“リノベーションのセンスが良い”という声をいただいています。
準備段階から工事期間中に至るまで、こちらの意向をうまく取り入れてくださったことや、より良いご提案をいただいたことなど、的確な対応をしてくださったことに感謝しています。アフターケアにも期待しています」。
  
▼薬膳喫茶 KURA
住所)小田原市板橋649
営業時間)9:00-17:00(ランチは10:30-)
定休日)火・水曜日
instagram)@kura.odawara
X・旧Twitter)@KuraOdawara
※営業時間、定休日などは変更になる場合があります。最新の状況はSNSにてご確認ください。
  
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板橋に「薬膳喫茶 KURA」がオープンしました